不妊・去勢について
妊娠を防ぐため、病気を予防するためにも不妊・去勢手術をご検討ください。望んでいない妊娠や病気を予防し、わんちゃん・ねこちゃんの健康を守るための選択は飼い主様にしかできません。
不妊・去勢手術は生後6ヶ月以降でお受けします(ただし犬種によって変動します)。
術前の検査について
当院では、不妊・去勢手術を行う前に身体検査(問診・視診・触診・聴診)、血液検査などを行い、麻酔・手術が可能かどうか確認を行います。
術前の検査内容
7歳未満
- 血液検査(血球計算+血液化学検査19項目) ※2週間前
- 胸部X線検査・血液検査(血液凝固検査) ※当日
7歳以上
- 上記検査+腹部X線検査・心電図・エコー検査等が追加される場合があります。
※犬フィラリア症検査、猫ウイルスFeLV/FIVを検査したことのない場合は、追加検査させていただきます。
不妊手術
不妊手術では、わんちゃん・ねこちゃんの卵巣と子宮を摘出して望まない妊娠を避けることができます。
妊娠の防止、子宮蓄膿症、乳腺腫瘍などの予防につながるだけでなく、発情時の出血やストレス軽減の効果も期待できます。
しかし、不妊手術を行ってしまうとわんちゃん・ねこちゃんは子どもを産むことができなくなりますので、手術を受ける際には十分ご検討ください。
不妊手術のメリット
- 病気の予防ができる
- 発情によるストレスが軽減される
- 発情時の出血を防げる
- 望まない妊娠を防げる
※早めに不妊手術を行うことで、ねこちゃんの乳腺がんが発症しづらくなることがあります。
去勢手術
去勢手術では、わんちゃん・ねこちゃんの精巣を摘出して不要な交配を防ぎます。
望まない繁殖を防ぐだけでなく、攻撃性の低下、発情による問題行動の軽減、性ホルモンに関わる病気の予防など、あらゆる効果が期待できます。
しかし、去勢手術を行ってしまうとわんちゃん・ねこちゃんは二度と交配できなくなってしまうため、飼い主様は後悔のない選択をするようにしてください。
去勢手術のメリット
- あちこちでのマーキングが少なくなる
- 病気の予防
- 交配できないストレスが軽減する
- 攻撃性が低下する
不妊・去勢手術のお考えの方へ
不妊・去勢手術では、手術時の痛みをなくし安全に手術を行うために、わんちゃん・ねこちゃんの身体が動いてしまわないよう全身麻酔を使用します。
全身麻酔に対して、怖いイメージやリスクが高い印象をお持ちの飼い主様は多いでしょう。
麻酔の必要性や危険性についてご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。詳しくご説明させていただきます。
不妊・去勢手術を受けられる際のお願い
- 不妊・去勢手術は必ず事前にご予約ください。
- 手術は全身麻酔下で行います。
- 当院でより安全に麻酔をかけるため、年齢に関わらず、術前検査を行っています。
- できるだけ手術2週間前ごろに診察と検査を受けてください。
- 当日の診察と検査も応相談で可能です。
- 術後の内服薬投薬が困難な方には、持続型抗生剤の注射があります(別途費用が必要です)。
- 妊娠中の不妊手術は、別途費用が発生します。
- 発情期の不妊手術は原則お受けしておりません。
- 基本的に手術は日帰りとなります。
- 術後はわんちゃん・ねこちゃんに服を着用していただきます。
- エリザベスカラーの貸し出しも行っていますので、ご相談ください。
不妊・去勢手術の注意事項
不妊・去勢手術後のわんちゃん・ねこちゃんは太りやすくなります。食事量が約22%増えるのに対し、エネルギー消費量が約30%減るためです。
肥満によってかかりやすくなる病気があります。関節疾患・心臓病・糖尿病・皮膚炎・下部尿路疾患(尿石症)などにかかりやすくなるため、太らせないように日頃から適切な食事を与えるよう心掛けてください。
適切な食事のポイントとしては、
- 高たんぱく・低炭水化物でカロリー控えめの食事
- 身体に必要な栄養素が十分含まれている食事
- 満腹感が得られる食事
などが挙げられます。
太ってしまったわんちゃん・ねこちゃんのダイエットは、わんちゃん・ねこちゃん自身だけでなく、食事を管理する飼い主様にとっても大変なことです。
人間の食べ物をあげてしまうと、太ったり病気になるだけでなく、病気になってからの治療・食事管理も難しくなってしまいます。
これから続くお互いの生活をより良くするためにも、小さな頃から適切な食生活をさせてあげましょう。
マイクロチップの装着も対応
わんちゃん・ねこちゃんに不妊・去勢手術を受けさせてあげるのと同じように、今後の健やかな暮らしのために、マイクロチップの装着を推奨しています。
個体識別ができるようになるので、万が一迷子になったときや災害時にも、飼い主様のもとに戻れる可能性が高まります。
詳しくは以下をご覧ください。